フェアアイルセーターにスリット
わたしにとって、初めてのチャレンジ。
いただきましたオーダーにより、両脇にスリットを入れたベストを作りました。
『モネ』のオリジナル作品はゴム編みの仕立てとなっているのですが、脇にスリットを入れることと、エレガントな雰囲気をご希望でしたので、ブレード仕立てになりました。
そして、とっても素敵な作品が出来上がりました。
初めての工夫は、とってもワクワクと、そしてドキドキとしますね。
製図や作る手順、また「こうなるかもしれない・・・」という、いろいろなことを想定し、その対策を。
ちょっと大げさかもしれませんが、これをしっかりと考えておかないと大変なことに。
両脇のスリットで言えば、この部分もスティークを作り、最後に切って開きます。
切るということは・・・、そう切ってしまうともう後には戻りません。
そして何より、きれいに収まる工夫も考えます。
スリット部分には、スティークの始末やブレードなどいろんなパーツが集まっています。
フェアアイルの編地自体は意外と薄く、ソフトなので、これだけのものが集まると、フェアアイル本体にひびいてしまいます。
それに、メリヤス編みで作ったブレードの強さに負けて、表に反り返ってしまう可能性も・・・。
そのようにならないように、懸命に考えます。
ありがたくも、ten old に頂いたオーダーです。
愛着を持って、10年と愛用してしていただけるような、着心地の良い、そして型崩れのしにくいものを作ってお届けしなくてはいけません。
そして、おしゃれが楽しくなるような、エレガントなベストを。
新しいことに挑戦できる機会を与えてくれたことに、心より感謝するばかりです。
この考えた一つ一つのこと、指先に記憶された経験が、またten old の財産となりました。
大切な宝物です。
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